公務員試験を受けるにあたって、「受かりやすい人」というのがいます。
逆に「落ちやすい人」というのもいます。
できれば自分も受かりやすい人になりたいですよね。
今日は公務員試験を11回受けた僕が、実際の経験をもとに「公務員試験に受かりやすい人と落ちやすい人」についてお話します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
公務員試験の選考について
「筆記無し、面接のみ」の意味を勘違いしている人は落ちやすい
最近の公務員試験は、面接重視の傾向が強くなっています。
地方公務員では筆記試験が無いところもありますね。
自治体、職種によってはまるっきり筆記が無いこともあります。
保育士や看護師さんを面接のみで選考している自治体もありますね。
また、いわゆる「公務員試験」ではなく、SPI、SCOAなど実施するケースもあります。
https://twitter.com/usacity_pr/status/1410902932157915142
これを聞いて、「面接のみなら受かりやすそうやな…」と思うかもしれません。
しかし、一概にそうとは言えません。
- 面接のみになったことで応募人数が増えて倍率が上がる
- 自治体によっては3次試験、4次試験の実施している
ということがあるんです。
人気の武蔵野市の職員採用などは、教養試験(一次)、集団討論、小論文(二次)、個人面談(三次)の後、最終的に理事者との個人面談という4部構成になっているんですよ。
令和3年度の一般事務では1,700人以上の申し込みがあり、最終合格は55人です。
中には応募の人数が少なくてその、確保のために面接を重視している自治体ところもあります。
前年までの例をみて、分析するのがおすすめですよ。
本音と建前
面接重視、という自治体に応募する時に忘れてはいけないのが、「本音と建前」です。
SPIなどを導入する理由として「安定志向の人だけでなく新しいことに挑戦できる人材を!」と言っている自治体が多いとは思います。
しかし、本音の部分である「よほどのことが無い限り免職(クビ)にできないし、一緒に仕事しづらそうな人は入れたくない」というのが無くなったわけではないんです。
突出しすぎていてもダメなわけですね。
また、何にもしてなくても住民から「税金泥棒!」とか悪口を言われる仕事なので、余計なトラブルを起こしそうな人は採用したくないんです。
コミュ力が低いと特に「面接の練習、嫌や…」と思ってしまいがちです。
しかい、それで練習をしなかったら負のループです。合格から遠ざかってしまいますよ。
筆記も大事に
面接の重要性が高まってきている一方、国家公務員など筆記試験があるところはしっかりその対策もしなければなりません。
それというのも、採用区分や自治体、年度により倍率は様々とはいえ、「競争相手がいる」からです。
筆記試験を突破しなければ、2次試験の面接に進むこともできません。
できれば合格ラインに乗るぎりぎりでなく、少しでも高い点数を取れるようにしましょう。
新卒の面接では大きな差がつかないことも多いです。
もし面接で同じくらいの評価の人がいた場合、筆記試験の点数で合否が決まる可能性があります。
とにかく念入りに勉強する必要がありますよ。
公務員に受かりやすい人とは
筆記試験があればそれをクリアすることは前提とし、公務員試験にどんな人が受かりやすいかを挙げてみます。
- 印象が良い人(特に第一印象)
- コミュニケーションが取れる人
- 公務員や自治体の仕事を分析できている人
- 自分を分析できている人
- 協調性と個性のバランスが取れている人
- 途中で辞めない人
インターンシップに参加する人なども受かりやすいと言えます。
また、僕がいい例ですが公務員には途中で辞める人が一定数います。
民間企業の中には独立を応援するようなところもありますが、公務員は違います。
あなたの成長のために、というのもありますが「上司の昇進のタイミングで部下が辞めたら、昇進を先送りにされることもある」からです。
「はあ?」と思うかもしれませんが、僕は実際に「辞めるの待って」と言われた人も知っています。
公務員になる前に、「辞めない姿勢」を見せることも重要です。
第一印象が良い人
第一印象はめちゃくちゃ大事です。
面接においては、実は最初の質問ぐらいの段階で「この子は受かる」、「この子は難しいな…」と判断をしているという面接官もいるほどです。
職場の中の人外の人に関わらず、相手への第一印象が良いというのは仕事を円滑に進めるのにものすごく重要ですからね。
第一印象が良ければ、その後に言う内容もポジティブに取ってもらえる可能性が高まります。
面接は取り調べではないんですよ。「コミュニケーションの場」として挑みましょう。
第一印象を良くするのは
- 笑顔
- 話し方(ハキハキと。適切な声の大きさで)
- 身だしなみ
- 態度
などとても基本的なことです。
しかし、普段は笑顔が多いのに面接となると緊張と必死さで怖い顔になったりすることもあります。
僕なんか、最初「ナメられたらアカン」みたいなこっわーい顔をしてて、落ちました。
理想としては「程よく自信がある雰囲気」、「程よく余裕のある受け答え」ができるといいですね。
面接以外でも、筆記試験の時の態度や待っている間の過ごし方などを見られ、評価に影響を与える可能性もあります。
スマホばかりいじっていて印象が悪くなったり、早めに面接会場に行ったとき偶然採用に関わる人と雑談をし、それが評価アップにつながったという話もありますよ。
とはいえたまに自信、余裕というと馴れ馴れしくなってしまう人がいたり、「やりすぎて評価が下がる人」がいますから、そこは注意しましょう。
公務員についてや応募先についての下調べは忘れずに。
高評価を獲得するには、応募先に合ったアピールを考えることが大切です。
公務員とは、とか、その省庁の仕事や自治体の特徴などを細かく調べておくとよいですよ。
このことは公務員の面接についての記事でも書いています。
自治体分析は例えば
- 人口規模や高齢者率などの基本情報
- 他の自治体との違い
- 独自事業や最近の目玉事業
などですね。
これらについて調べて置き、これから自分のやりたいことと交えて話すと具体性が増しますよ。
インターン参加もおすすめです。
仕事や「公務員」への理解が深まりますし、その職場に合った自己PRをするのにも役立つでしょう。
一応、「インターンシップなどは採用に影響しない」とはされています。インターンに行ってないからと言って落ちる、というわけでもありません。
しかし、熱意は伝わりやすくなります。
また、インターンシップで実際に先輩の話を聞いて面接に取り入れたりすることもできますね。
特にコミュ症の人は積極的にインターンに行った方が「少しでも大人や公務員の人に慣れるきっかけ」になるでしょう。
自己分析はしっかりと
自己分析というと「常に、本当の自分探しの旅をしています…」みたいな人もいますが、面接で大事なのはそういうところではありません。
- 自分の強みは何なのか
- 公務員になって自分がやりたいことは具体的に何なのか
- これまでの経験をどう生かすことができるのか
というのを明確にすることです。
そして自分の強みというと「強みなんてないよ…」と思うかもしれません。
公務員になりたいというような、真面目で謙虚な人にありがちですね。
「強み」で難しい場合は「価値観」を考えてみるのがおすすめです。
「価値観」は何を大切にしているのか、自分の中で優先順位が高いものは何なのか、などです。
その考えをベースに取っている行動の積み重ねが「自分のできること」に繋がっていることが多いんです。
例えば「個人プレーよりも仲間と協力する方が楽しい」とします。
そうすると、自分の考えと違うことでも、受け入れて対応できる「柔軟力」という強みがあることもありますし、周囲の状況をよく見て把握できる「感知力、共感力」がある場合もあります。
この価値観や強みと職場に必要とされていること、自分ができることを組み合わせて話せるとオリジナリティも出ておすすめです。
価値観を見つけにくい場合はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
協調性と個性のバランスが大事。主体性をアピールするときは注意
公務員は係、課、部、局…と少しずつ昇進していくのが通例です。
つまり、「上司とうまくいくのも大事だけど部下もうまく束ねてね」ということになるわけです。
そのため、面接では自ら考えて自ら責任を持って行動できる人物かどうかも見られます。
特に集団面接などで、自分の長所として“主体性”を全面的に押し出そうとするあまり、失敗するケースもあります。
例えば
- 他の人の話を遮る
- 自分ばかり長く話す
- 他の人の意見に反発してばかり
などです。
人と意見が違った場合、結論ファーストで話すのはもちろん大事なのですが、「○○というのも一理はあります。しかし…」と言えた方が、相手の話をしっかり聞けていることもアピールできますし、不快にさせない配慮もできますし、自分の意見を言いやすくすることにもつながります。
もちろん相手の言うことに委縮しても話せないのも困りますし、結論がいっしょだからといって「一緒です。」の一言で終わらせるのも良くないです。「自分は今までの○○という経験からもこう考えます。」と言えるようになるのがおすすめですよ。
第三者に練習をみてもらうのがおすすめ
面接の練習として想定した答えを何百回もぶつぶつ繰り返すのも大事ではあるのですが、外部の人に見てもらえるのであればお願いするのがおすすめです。
自己流だと想定した質問がずれていたり、足りなかったりすることもありますし、人前で話すのと一人でこもってるのでは全然違いますからね。
- 予備校(模擬面接等の面接対策だけ利用できる予備校もあり)
- ハローワーク
- 大学の面接相談室のカウンセラー
- ジョブカフェ
などを利用すると良いですよ。
https://twitter.com/S_shinsotu_yell/status/1440926404477136896
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終了致しました❢
参加者の皆さんお疲れさまでした☺ぜひぜひ本日学んだこと・感じたことを本番でいかせますように・・・✨#群馬 #就職 #就活 #zoomで就活イベント #オンラインイベント pic.twitter.com/9fl5BrGU5N— ジョブカフェぐんま (@jobcafe_gunma) September 22, 2021
ジョブカフェは都道府県が主体となり、厚生労働省と連携しながら就職を支援してくれるものです。
厚生労働省のHPでは「若者の就職支援」とは言っていますが、シニアも相談できる自治体もあります。サービスが無料だったり、ネットでの相談も受けてくれる自治体もあるので、利用してみるのもいいでしょう。
▼愛知県のジョブカフェ
公務員試験に落ちる人ってどんな人?
公務員試験に落ちる人は受かりやすい人と逆のような人です。
例えば
- 志望動機が弱い
- 自己PRが不十分
などですね。
さらに
- 信用に欠ける
- 面接で公務員志望じゃなくてもいい内容を言ってしまう
- 面接の準備めっちゃしたけど丸暗記
なの人ども落ちやすいです。
あくまでも正直に
よくあるのが「優等生の回答を探して、自分の考えと違う答えをしてしまう」ということです。
嘘つきとまでは言いません。しかし、その場その場で模範解答を探していると、いろんな質問をされているうちに「あれ?さっきは○○って言ってなかったっけ?」ということが起こりえます。
自分の中で筋が通っているならそれを説明すればよいですが、そうでないと答えに詰まってしましますね。
面接官には「本音じゃなかったのかな」と思われてしまい、言うことの信用性が欠けたり違和感を与える原因になってしまうでしょう。
「面接の答えに『正解』はない」と思って、自分の考えをもとに話すのがおすすめです。
丸暗記にもきをつけて
面接は丸暗記するぐらい回数を重ねるのは大事なことです。
しかし、暗記したものをそのまま答えようとしてしまう人がいます。それだと、「答えがズレてる」、「話聞いてたのかな」、「理解してないのかな」と思われてしまいます。
あくまでも準備したものは引き出しの中身として使いましょう。
まとめ
- 公務員試験は面接が重要視されてきているが、筆記で高得点を取った方が受かりやすいケースもある
- 公務員に受かりやすい人は第一印象が良い人、コミュニケーションが取れる人、公務員や自治体の仕事を分析できている人、自分を分析できている人、協調性と個性のバランスが取れている人
- 公務員試験で落ちやすいのは、志望動機や熱意が弱い人、自己PRが不十分、もしくは過度、面接で公務員志望じゃなくてもいい内容を言ってしまう人、面接の準備めっちゃしたけど丸暗記の人
簡単に言うと、基礎ができてて、コミュニケーションが取れて、突出しすぎていない人です。
そしていかに準備と練習をするかです。
大変かもしれませんが、諦めずに頑張りましょう。
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