まいど、ひろきんです。
今日は公務員の生命保険について調べました。
公務員は公的な年金や医療保険制度の対象ですし、福利厚生もしっかりしていて、万が一の時の手当もいろいろ出ます。
でも、別の保険の加入も勧められたり、逆に「公務員は生命保険不要」と聞いたりして「どっち?」と悩むこともあるかもしれません。
公務員には民間の生命保険に加入した方が良いのか?
調べてみたので参考にしてみてくださいね。
公務員の生命保険。医療保険と生命保険の違いは?
生命保険は
- 広い意味では死亡、病気、老後の資金など人が生活するうえで起こりえる「経済的リスク」に備えるもので、死亡保険の他に医療保険や学資保険なども含む
- 狭い意味では死亡したときに備える保険(死亡保険)
生命保険とは?
生命保険は、広い意味でいうと、【人が生活する中で起こりえる「経済的リスク」に備える制度】です。
あらかじめ一定の掛け金を出しておいて、万が一の時にその損害を補償する、というのは他の保険と同じです。
生命保険の機能
生命保険(広義)の機能は様々です。
例えば主なものに
- 死亡した場合→遺族保障
- 病気やケガの入院費用や治療費用→医療保障
- 子どもの教育資金や老後の生活資金を確保する→貯蓄
等があります。
保険の種類で分けると
- 死亡保険
- 生存保険
- 生死混合保険
- その他(上3つ以外)の保険
となります。
もし会話をしていたり資料を読んでいて生命保険と見聞きした際は、「死亡保険」という意味のときもあれば、病気やケガへの保障を含む場合もあるんですね。
保険料の払い方や保険金の支払われ方も色々ある
生命保険は【保険料の払い方】や【保険金の支払われ方】にも様々なタイプがあります。
- 定期型(掛け捨て):少ない保険料で大きい保障を備えることができる。しかし、満期保険金や解約返戻金はもらえない
- 終身型(貯蓄型):保険料は高いけど貯蓄性がある。途中で解約した場合には解約返戻金がもらえる
- 養老保険や学資保険には満期返戻金がある
などとなっていますよ。
貯蓄型と聞くと、「無駄にもならなさそうだし、万が一の時の保障にもなる」ということで選びたくなりますよね。しかし、保険料が定期型の3倍くらいになることもあるんです。また、途中で解約した場合、返戻金が支払った額よりも少ないケースもあります。
それであれば定期型+貯蓄の方が良いという場合もあると思いますよ。
さらに定期型には、保障期間が10年、20年と決まっている「更新型」と、60歳まで、65歳までと決まっていて更新がない全期型があります。
https://twitter.com/K_g0229/status/1510222105127776265
これらを踏まえて、公務員には民間の死亡保険に入る必要があるのか考えてみます。
公務員の生命保険。民間の死亡保険への加入は必要?独身の場合は?
公務員は生命保険のうち、民間の死亡保険は必要?不要?
→公務員は民間の死亡保険にあえて追加で入らなくてもいいケースもある
死亡保険って何?
死亡保険は一家の大黒柱が
- 死亡した
- 高度障害になった
という場合に、家族が今までのように生活できるようにサポートするものです。
その後の生活費を全額を保障するというよりは、「生活を立て直すまでに必要な資金」を確保しておくという考えですね。
働けないほどの障害を負ってしまったときは、家の改築、リハビリ費用などや、今までの仕事ができないということに対する収入保障にもなります。
公務員は民間の死亡保険に加入する必要はある?
公務員は民間の死亡保険が要らないケースもあります。
それは
- 独身などで扶養している家族などがいなく、お金を残す必要がない場合
または
- 民間の死亡保険に入らなくても、パートナーや不動産などの定期的な収入があったり、公的年金制度や職場、加入団体から支払われるお金や貯金で十分な場合
などです。
何となく不安で入るか悩んでる…という時もあるかもしれません。
その場合、高額な保険料を払っても問題ない場合は、不安解消として入ってもいいと思います。
しかし、無駄が嫌だという場合はむやみやたらに、すすめられるがままに入るというのはあまりお勧めではありませんよ。
うち夫婦間で逆です。両方正解と思います
私も生活に困らない現金や現金化できる資産や権利収入的なものがあれば保険に入りません。
今の貯蓄資産で子供が成人するまで生活に困らないのか、平均寿命ぐらいまで困らないのか
もし明日死んだ場合に準備は出来てるか
その辺で判断するもんかなと思ってます— ばと (@batobato11) April 5, 2022
一方で、「公務員は生命保険はいらない」という人もいますが一律にそうでもないと思います。
自分や家族の状況を見て選んでみてくださいね。
公務員が万が一死亡したとき支給されるもの
公務員の場合、万が一死亡した場合には
- 厚生年金から「遺族年金」
- 死亡退職金(退職手当が遺族に支払われる)
- 共済から弔慰金、埋葬料、埋葬料附加金
- 互助会(加入している場合)から死亡弔慰金
- iDeCoや個人年金に加入している場合は死亡一時金、死亡給付金
などが支給されます。
生活を立て直すのにこれらで足りるという場合は、死亡保険に保険料を払うのではなく、その分をほかの資金として貯めたり運用するというやり方がありますよ。
また、公務上の死亡の場合は
- 遺族補償年金
- 葬祭補償
などもあります。
遺族補償年金や葬祭補償などは国家公務員災害補償制度、地方公務員災害補償基金などによって決められていますよ。
公務員は厚生年金に加入→死亡の際には遺族年金
公務員は厚生年金に加入しています。そのため、万が一の時には遺族年金が支払われます。
子供がいる場合にもらえる「遺族基礎年金」や、子供がいなくてももらえる「遺族厚生年金」などがあります。
配偶者が遺族基礎年金がもらえる場合、子供が1人だと、約100万円(年額)です。ただし一人50万円というわけではなく、配偶者+子供が2人でも約120万円ですよ。
また、遺族厚生年金は月収が約25万円で25年働いたという方が亡くなったとして、年額約35万円、月額にすると約3万円です。
死亡退職金(遺族への退職手当の支給)
公務員が死亡した場合、配偶者や事実婚の相手、子供などに退職手当が支給されます。
退職金は勤務年数やその時のお給料にもよりますが、例えば、
- 公務員の定年退職による退職手当は約2千万円(国家公務員退職手当実態調査(令和2年度)、地方公共団体別給与などの比較)
- 国家公務員の退職手当の支給状況によると、で20~24年働いた場合の平均の退職手当は約1,000万円(令和2年度)
となっています。
さらに、公務上の傷病や死亡の場合は加算がありますよ。
ちなみに東京都の国立市などでは、LGBTなどの特定パートナーがいる場合は法律上結婚していなくても同等の制度が適用となります。
https://twitter.com/lchannel_/status/1362943907265306625
共済からの弔慰金
共済からの死亡弔慰金が支払われることもあります。
弔慰金はすべての死亡が対象というわけではありません。
しかし、自然現象による天災の他、脱線、衝突、墜落などの交通事故や爆発、感電など予測しがたく、過失によらない不慮の事故は支給の対象になりますよ。
台風19号で死亡、市職員に弔慰金 南相馬市 /福島 – 毎日新聞 https://t.co/4btYL2nXQa
— 参議院議員 岸まきこ(立憲民主党・全国比例) (@kishimakiko_j) October 2, 2020
共済により異なる可能性がありますが、額としては標準報酬の月額が支払われるケースが多そうですよ。
共済からの埋葬料、埋葬料附加金
公的医療保険に入っている場合、被扶養者など生計を維持されていた人は埋葬料として5万円もらうことができます。
公務員は公的医療保険として共済組合制度に入っているので対象ですね。
さらに、共済によって異なりますが、多くの場合「埋葬料附加金」があります。額は25,000~50,000円くらいの範囲になっていますよ。
結構もらえる!?と思うかもしれませんが、お葬式を上げた場合は実際には足りないことも多いでしょう。
10万円以下で直葬ができるというところもありますが、告別式やお通夜もなく、「火葬前の面会もできない」、「火葬等の費用は別途」というケースが多いですね。
なお、生計を維持されていた人がいない場合は、実際に埋葬をした人が5万円の範囲内で、実際にかかった費用を受け取ることができます。
互助会からの死亡弔慰金
互助会に入っていると、死亡弔慰金が支給されることもあります。
大分県教職員互助会のように、多いところだと2,000,000万円という場合もあります。
iDeCoの死亡一時金、個人年金の死亡給付金など
公務員でもiDeCoなど個人的にプラスで年金を準備していることもあるでしょう。
iDeCoでは年金としてもらう前に加入者が死亡すると死亡一時金、個人年金では死亡保険給付金などを遺族が受け取れます。
これらで足りない場合や、少しでも多くのお金を残したいという場合もあるでしょう。
その時には民間の死亡保険への加入を検討してみるといいと思いますよ。
公務員でも民間の死亡保険が必用なケース
- 子供が小さい
- 扶養者や生計を維持している人がいる
という人で、どのくらいのお金が必要かを考えたうえで、万が一大黒柱の公務員の方が亡くなった時に
足りない
という場合、は追加の生命保険(死亡保険)への加入を検討してみると良いですよ。
僕は元公務員で現在は不動産の収入も結構ありますが、生命保険は入っています。
妻と3人の子供がいますからね。
「公務員が死亡したときに支給されるものでもなんとかギリギリやっていける」ということもあるようですが、余裕がないと苦しい思いをすることになりかねません。
最低限の保証は、保険
貯蓄に関しては、投資お金を増やす目的で
貯蓄型保険選ばれる方は
投資で賄えると思います。保険と投資の切り分けが必要そうですね。
私は自分が亡くなった時に対応できる
「掛け捨て死亡保険」
・生活費
・教育費など
網羅された金額を保証金額にして加入しています。 https://t.co/m1H18a2A2u— けい@株式投資×節約 (@keisky5) February 21, 2021
死亡したときに必用な費用①葬儀の費用
死亡したときにかかる葬儀の費用は告別式や火葬前の面会など何もない「直葬」でも10万円ほどは必要になります。
式をする場合だと100~120万円前後ということも多いようです。
ちなみに、お墓を新しく建ててもらうとなると墓石代、墓地代が必用になり、さらに平均150~300万円かかります。
お墓の型式は「一般墓」が7割以上。購入価格は「50~150万円」が目安 https://t.co/I84McXQ3nE pic.twitter.com/NSgInI7clT
— シニアガイド (@senior_guide) June 13, 2019
死亡したときに必用な費用②遺族の当面の生活費
配偶者が生活を立て直すまでの、配偶者や子供の当面の生活費が必要です。
例えば夫が公務員で亡くなった場合、今の生活費の7から8割になると考えて、必要な月数をかけて計算すると良いでしょう。それというのも、人数に限らず固定でかかっている支出があるからですね。
子供がいる場合はすぐに正社員として働くということが難しい場合もあります。
保険料との兼ね合いを見ながら、例えば「3年分」、「子供が小学校を卒業するまでの分」、「子供が大学を卒業するまで」、「年金がもらえるようになるまで」など、できるだけ無理のないように備えられると良いですね。
死亡したときに必用な費用③教育費
子供がいる場合は教育費が必用です。
文部科学省の調査によると、学校にかかる費用の年間平均額は以下のようになっています。
区分 | 学習費総額 | |
幼稚園 | 公立 | 223,647 |
私立 | 527,916 | |
小学校 | 公立 | 321,281 |
私立 | 1,598,691 | |
中学校 | 公立 | 488,397 |
私立 | 1,406,433 | |
高等学校(全日制) | 公立 | 457,380 |
私立 | 969,911 |
全部公立でも500万円くらいはかかります。
中学校までは公立に行ったとしても、高校は私立に通う子も多くなりますよね。
一方で、子供年齢によっては最初に決めた保障額が必要でなくなってくることもあります。
他にも塾や習い事にもお金がかかりますよね。
いろいろなケースで保障額を考えたり、その都度見直しすることが大事ですね。
ライフサイクルの変化によって、死亡保険の目的やニーズにも変化が発生します。
そうした変化に合わせて死亡保険も見直して行かなくては、万が一の時に家族を守るための保険金が不十分だったり、必要以上に大きな死亡保険に入っていて無駄な保険料を払い続けたりといったことになりかねませんね。— しるこ (@hokennya_matsu) February 21, 2021
住宅ローンの団信などもある。しかし、内容は確かめよう
住宅ローンを組んでいる人は「団体信用生命保険」への加入がセットの場合も多いです。
これは死亡時に残りのローンを保険会社が払ってもらうことで遺族の負担を軽くするものです。
ただし、死亡後の生活費や教育費を保障するものではないです。
賃貸→マイホームになるため住居の費用などは見直せますが、必要な保障は残しましょう。
生存保険、生死混合保険
生存保険は
- 個人年金保険
- 学資保険、子ども保険
生死混合保険には
- 養老保険
等があります。
個人年金保険と養老保険は老後のためのもの
個人年金保険と養老保険は”将来のために備える”という点では似ています。
しかし、個人年金保険は万が一の時の保障というのはなく、積み立てたものが返ってくるだけになります。
一方の養老保険は、死亡したときに”死亡保険金”がおりますし、満期を迎えた時には死亡保険金と同等の”満期保険金”が受け取れます。【貯蓄+万が一に備える】という両立ができてバランスは良いですが、保険金も高くなりがちです。
学資保険はいる?いらない?
学資保険も貯蓄型の保険です。
大学入試など、「子供のためのお金が一気にかかるときに満期で受け取れる」というような商品が多いですね。
僕も加入しています。
少しでも損しないように返還率を高くするには
- 一括で保険料を払う
- 満期(受け取り)のタイミングを遅くしたりする
という方法が有効なことがありますよ。
ただ、昔よりも返礼率は低くなっています。
ここで考えたいのは、運用したり貯めたいのか、万が一に備えたいのかを分けて考えることです。
運用が目的ならもっと他にも方法がありますから、「学資保険はいらない」という人もいるでしょう。
場合によっては学資保険じゃなくて貯金の方が良い、ということもあるでしょうしね。
一方で、生命保険とセットになっているものもあります。万が一の時の負担を軽くするという意味であれば、保険を検討した方が良いでしょう。
僕は学資保険と生命保険がセットになっているものを選んでいますよ。
死亡保険、生存保険、生死混合保険以外の保険
死亡保険、生存保険、生死混合保険の他に、
- 医療保険
- がん保険
- 介護保険
等があります。
医療保険
医療保険は突然の病気やケガでの入院/治療などに備える保険です。
終身型と定期型があり、
- 終身型→保険料は定期型よりも高くなりがちだが、一生涯保障
- 定期型→見直しのタイミングがつかみやすいが、継続すると保険料は上がっていく
という特徴がありますよ。
公務員は民間の医療保険は必要か?
公務員は
- 病気休暇や休職の制度が充実している
- 高額療養制度の対象
- 入院に関して一部負担金払戻金がある
ということがあります。
これらにより、貯金があれば、ある程度は対応できるということも多いです。
病気休暇や休職制度はうつの時にも使えますよ。
がん保険
がん保険はがんによる入院や手術などでの出費に備えるものです。
国立がん研究センターによると、
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は(2018年データに基づく)
男性65.0%(2人に1人)
女性50.2%(2人に1人)
日本人ががんで死亡する確率は(2020年のデータに基づく)
男性26.7%(4人に1人)
女性17.9%(6人に1人)
となっています。
かなりの確率でがんに罹患する人がいることがわかりますね。ただ、みんな若いうちになるというわけではなく、ある程度年を取った人も含んでいることを理解しておいた方が良いでしょう。
例えば女性の場合は9人に1人が乳がんになるとも言われています。さらに、40代で乳がんにかかるピークを迎えるといいます。
その時に、高額療養費制度などがあるとはいえ自己負担分もあります。かなりの長期の戦いになった場合は負担が大きくなる可能性もあります。
一方で、、男性に多い前立腺がんは70代がピークのようです。
公務員で共済制度や福利厚生が充実しているからといって「がん保険はいらない」というのではなく、家族によっても入り方を考えた方が良いですね。
介護保険
介護が必要になった時に備えるのが介護保険です。
公的な介護保険もありますが、自己負担額を払ったうえで「一定のサービスが受けられる」というものになっています。
一方で、民間の介護保険では現金の給付が受けられます。
共済を通して保険に追加で入る
三大疾病の医療保険やがん保険等は、共済を通して加入するという方法があります。
団体での加入になるので、同じ保障内容であれば個人で入るよりも保険料が安くなる傾向にありますよ。
一方で、自分に不要な保障がついている場合や足りない場合もあると思いす。
自分に合うものが無いばあは、民間の保険も検討してみるのがいいですよ!
まとめ
- 生命保険は、広い意味では生活するうえで起こりえるリスクに対し経済面の保障をするもので、死亡保険の他、生存保険や医療保険も含まれる
- 公務員でも死亡保険を含め民間の生命保険に入った方が良いパターンもある
- 住宅ローンで団信に入ると、死亡保険と被るものが出てくるケースもあるため見直しするのがおすすめ
- 追加で保険に入る場合、民間だけでなく公務員の団体保険もあるのでチェックしてみるのがおすすめ
万が一の時のことは考えたくないですし保険は難しいと思いますが、考えておいてよかった、考えておけばよかったと思う人がいるのも事実です。
必要なものや期間は人それぞれです。
ちょっと大変ですが、自分や家族にあったものを見つけられると良いですね。
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