「公務員は全体の奉仕者」とはどういうこと?法律でも定められている。面接でもこれを理解しているかが大事

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この記事の著者:ひろきん
プロフィール:5年間の公務員時代に副業に取り組み、本業を大きく超える収入を得て退職。
現在は、メディア事業や情報発信をメインに活動。外部パートナーと連携した仕組み化で、労働時間がゼロに近い状態にも関わらず月収100万円を切ったことがない。経営コンサルタントとして、収益が出るサイト制作、SNS活用のコンサルティングやセミナー講師としても活躍しており、YouTuber&ブロガーでもある。また、不動産投資も行なっており、資産は1億3300万円。毎月の家賃収入だけでも200万円以上を得ている。公務員からの脱出劇と自由な生活を手に入れる秘訣を綴った「LIFE BREAK」を出版(メルマガ登録で無料購読可能)。情報発信で稼ぐ方法やこれまでのノウハウをオンラインメール講座にて配信。受講者から多数の成功者を輩出する。
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まいど、ひろきんです。

今日は「公務員は全体の奉仕者である」ということについてです。

公務員は全体の奉仕者って、どういう意味なの?

関係する法律は?

という疑問や、

面接で受かるためにも「全体の奉仕者」であることを忘れてはならない

ということなどをまとめています。

参考にしてみてくださいね。

 

公務員は全体の奉仕者…ってどういう意味?

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公務員は「全体の奉仕者」でなければなりません。

それはどういうことでしょうか。

 

まず、”全体”とは”国民全体”のことです。

ですから、国民全体のためになるように働く、ということです。

言い換えれば、「特定の人の利益のために仕事したらダメですよ。」っていうことですね。

 

「公務員は全体の奉仕者である」:憲法や公務員法によっての定めは?

公務員 全体の 奉仕者 根拠

公務員が全体の奉仕者でならなければいけないということは、法令によっても定められています。

日本国憲法 第15条

日本国憲法で「公務員の本質」として定められています。

日本国憲法 第三章 国民の権利及び義務

第15条

公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

3,4(略)

国家公務員法 

国家公務員法の中でも、「服務の根本基準」として定められています。

 

国家公務員法 第96条 (服務の根本基準)

すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。
② 前項に規定する根本基準の実施に関し必要な事項は、この法律又は国家公務員倫理法に定めるものを除いては、人事院規則でこれを定める。

 

また、全体の奉仕者としてふさわしくない行いをした場合、懲戒処分の可能性があります。

このことは国家公務員法第82条1項3号でも書かれていますよ。

地方公務員法

地方公務員法でも、職員は「全体の奉仕者として公共の利益のために勤務」ということが書かれています。

 
 地方公務員法 第30条 (服務の根本基準)
すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。
 

また、国家公務員と同じく、全体の奉仕者たるにふさわしくない非行をした場合には懲戒処分の対象になる可能性があります。

このことについては地方公務員法 第29条1項3号に明記されています。

 

 

「公務員は国民全体の奉仕者である」ということが、公務員としての義務や禁止、制限事項の根拠になっている

公務員は国民全体の奉仕者であり、そのことは公務員として守らなければならない事項の根拠になっています。

特に、国民には保障されているのに公務員は守らなければいけない事項がるんですよ。

例えば

  • 争議行為の禁止
  • 政治的行為の制限
  • 再就職等規制(求職活動規制、あっせん規制、働きかけ規制) 

等があります。

また、一部の民間企業でも副業は禁止されていますが、公務員には

  • 私企業からの隔離

というものがあります。

 

公務員は国民全体の奉仕者→公務員が労働基本権を制限される根拠の一つになっている

公務員は国民全体の利益のために労働していて、その仕事は公共性が高いものとなっています。

そのため、公務員の労働基本権には制約があります。

公務員の労働基本権の制約

公務員は、争議行為などが禁止されているんです。

国民には憲法第28条で労働三権が保障されていますが公務員は職種に応じて制約があります。

 区 分  団結権  団 体 交 渉 権  争議権
  協約締結権 
国家公務員 非現業職員  ○    △※注1  ×  × 
(警察職員等除く)  (交渉は可能)
国有林野、特定独立行政法人  ○  ○  ○  × 
地方公務員 非現業職員  ○    △※注1    ×※注2  × 
(警察職員及び  消防職員除く)  (交渉は可能) (書面協定は可能) 
現業職員  ○  ○  ○  × 
(参考)民間  ○  ○  ○  ○ 

※注1 非現業職員は、交渉を行うことができるが、団体協約は締結できない。
※注2 非現業職員(地方)は、交渉を行い、その結果として書面協定を結ぶことができるが、この書面は団体協約ではなく、法的拘束力はない。

 

公務員の労働基本権は全てが否定されているわけではありません

しかし、制約があるんです。

もしストライキなどが許されれば、公益に大きな影響があるかもしれない、というわけなんですよね。

過去には、公務員の労働基本権の制限に関して裁判が行われたこともあります。昭和48年4月25日の全農林警職法事件の最高裁判決で、公務員の労働基本権に制限があることは十分合理的な理由がある、とされているんですよ。

 

公務員のストライキに関しては別の記事でも書いています。よければそちらも参考にしてみてくださいね。

 

公務員は全体の奉仕者→中立性が求められ、政治的行為に制限がある

公務員は特定の人ではなく国民全体の奉仕者であり、政治的にも中立性が求められるんです。

そのため公務員には、政治的目的で行う政治的行為に制限があります。(国家公務員法第102条、地方公務員法第36条)

 

国民は憲法第21条で集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由が保障されていますが、公務員には制約があるんですね。

公務員の政治的行為の制限

公務員は政治的目的を持っての政治的活動が禁止されます。

例えば特定の人や党を応援するために公務員としての職名や職権を利用したり、勧誘したり、たくさんの人の前で意見を述べることなどはダメなんですよ。

公務員の政治活動の制限選挙運動の制限に関しては他の記事でも書いています。気になる場合は見てみてくださいね。

 

公務員は全体の奉仕者→官民の癒着防止のため、再就職等に規制がある(求職活動規制、あっせん規制、働きかけ規制) 

公務員は国民全体の奉仕者で公正に職務を行う必要があります。

公正さを損なったり、疑われるような事態を起こさないための一つの策として「官民の癒着を防止する」ということがあります。

官民の癒着の防止に対し、「天下り規制」がありますよ。

天下り規制

中央省庁の官僚が関係の深い民間企業に再就職するいわゆる「天下り」は癒着の原因となり得ます。

そのため、公務員には再就職などに関しての規制があるんです。

国民には「職業選択の自由」があるので、これもまた公務員ならではですね。

国家公務員の天下り規制

国家公務員法では

  • 他の役職員についての依頼等の規制
  • 在職中の求職の規制
  • 再就職者による依頼等の規制

が定められていますよ。

例えば管理職で権限を持つ立場になった場合、利害関係のある企業への再就職が一定期間できないなどの制約が出るんです。

▼再就職等規制の全体像

再就職規制などの全体像 国家公務員

引用:内閣府

公務員は人事評価や昇任試験によって昇任したり、お給料が上がっていきます

10年前後くらいで課長補佐になる人も多いようですが、こういうことがあると「出世したくない」という人がますます増えてしまいそうですね。

 

また、管理職でなくても、在職中に営利企業又は非営利団体への再就職の約束をした場合には、所定の様式で、届出を行う必要があります。

再就職 届け出

引用:内閣官房内閣人事局

地方公務員の天下り規制

地方公務員法では

  • 再就職者による依頼等の規制

にとどまります。

しかし、各自治体によって、条例などで再就職やあっせんに関する規制が設けられていることもありますよ。

▼大阪府の例

大阪府 再就職 規制

引用:大阪府 再就職等規制の概要

 

同じ公務員でも職場により規制の内容や条件が変わるわけですね。

また、天下りに関しては「今のルール的には違法じゃないけど、どうなん!?!?」と問題視されることもあります。

今後、ルールが変わる可能性もありますよ。

該当しそうな場合はその時点での決まりを勤め先によく確認してみてくださいね。

 

 

公務員は全体の奉仕者→営利を目的とする私企業との隔離が定められている→副業に制限がある

公務員は全体の奉仕者であり、職務の公正、信用を確保する必要があります。

そのために、営利目的の私企業(営利企業)との隔離が定められていて、これが「公務員の原則副業禁止」に繋がっています。

公務員は原則副業禁止

公務員は原則副業禁止です。

許可を得ればできることもありますが、現状、許される範囲は広くないでしょう。

農家やお寺など家業の継承、地域貢献などは許可が下りる確率が高いですが、基準はあいまいなんですよね。

そのため度々問題になったり、困る人が出ています。

https://twitter.com/nagahito/status/1604685424743436289

許可が下りないだけでなく、不許可も下りない人もいるんですね。

ただ、「無許可」でやってしまうと規則違反で懲戒処分を受ける可能性が出てきます。

「許可さえ取っていればこんなことにはならへんかったのに…損してるやん」というケースも見かけます。

必ず許可は取るようにしてくださいね。

公務員でも副収入を得る方法はある

公務員でもルール違反せずに副収入を得る方法はあります。

許可をしっかりとって副業することもそうですが、

そもそも副業に当てはまらない「副収入を得るやり方」はあるんですよ。

僕は元公安職の公務員だったのですが、ルールを守って副収入を得ていました。

公務員でもルールを守り、損せずに副収入を得るやり方については別の記事でも書いていますよ。

良ければ見てみてくださいね。

 

「公務員は全体の奉仕者」であることを抑えておくのは面接でも大事

公務員試験時には面接でもこの点を抑えられているかがポイントとなっていきますよ。

公務員に受かりやすい人、落ちやすい人というのは傾向がありますが、「公務員は全体の奉仕者である」ということを理解していないか、少なくともわかっているという風にふるまえない人は受かりやすいとは言えないでしょう。

 

間違った方法で自分を前面に押し出したアピールをすると、落ちる原因になることもあります。

もし気になる場合は、僕の面接の落ちた経験、受かった経験の記事もあるので参考にしてみてくださいね。

 

 

まとめ

  • 公務員が全体の奉仕者であることは憲法、国家公務員法、地方公務員などに定められている
  • 「公務員は全体の奉仕者である」ということは、様々な義務や制約などの根拠となっている

公務員が全体の奉仕者であることは法律にも明記されています。

そして公務員の在り方の基本となっています。

公務員試験時には面接でもこの点を抑えられているかがポイントとなっていきますよ。

「〇条に書いてある」という知識を理解しているだけではなく、もう一度見直してみることをおすすめします。

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まいど、ひろきんです。

で、お前誰なん?って声が聞こえてきましたので、
ちらっと自己紹介いたします。

僕は関西生まれ関西育ちの元公務員。
不動産投資とネットビジネスで

月100万以上稼ぐことに成功して

公務員辞めました。

たいした才能も特技もない、
面倒臭がりのダメダメ人間ですが、
なんとか仕事辞められるくらいの
収入は手に入れました。

正直、やったら誰でもできると思います。

僕がどうやって仕事を辞めて月収100万
稼げるようになったか、下記の記事で公開しています。

月収100万物語を暇つぶしに読んでみる

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